第39代理事長 美澤 貴人
第39代理事長 美澤 貴人

 

<はじめに>
青年会議所のJCIミッションでは「青年会議所は、青年が社会によりよい変化をもたらすためにリーダーシップの開発と成長の機会を提供する」とあります。先の読めない不透明な状況が続くいま、どのようなリーダーシップが求められているのでしょうか。時代の変化はあまりにも急速で、予想もしなかった危機が次々に訪れており、昨今では1000年に1度と言われている東日本大震災をはじめ、100年に1度のパンデミック(感染症の世界的大流行)、コロナ禍では行動が制限され経済活動は停滞し、いまだ回復には至っていない現状があります。この不透明性な時代こそ未来を拓くリーダーシップが求められ、ひとりでも若き次世代のリーダーが育つ場が青年会議所であり、LOMの存続にも直結するのではないかと考えます。 私が一般社団法人 牛久青年会議所に入会したのは、34歳のときであります。「社会貢 献をしたい。社会の役に立ちたい」という思いが高じて入会したのではなく地元の先輩から のご紹介でした。その先輩がSNSなどを通じ青年会議所で活躍する姿を見て、「ここで人脈を広げたい」という思いに加え、「青年会議所のバッジをつけてみたい」という憧れに似た感情がありました。入会当初は青年会議所の目的も分からず、委員会や例会に参加をし、憧れの先輩に「来てくれてありがとう」と言っていただけることだけが私の励みでした。今考えると私にとって憧れの先輩方とは、本気で青年会議所運動に取り組み、本音でぶつかり合い、事業を本心からやりたいと思って楽しんで向き合う姿勢を見せていただいたリーダ ー像だったと感じております。 青年会議所は満20歳から40歳までと年齢制限があるのに加え、1年ごとに様々な役 職を経験することで、「リーダーシップの開発と成長の機会」を数多く得ることができる楽 しみがあります。私自身、様々な役職を経験した中で、「私と同世代の仲間に、こんな考え方をしている人がいるんだ」という、他では得ることができない気づきや学びがたくさんありました。「なぜ分かってくれないんだ。」「なぜやってくれないんだ。」と思うこともありました。しかし、今思えば、自分自身が自ら率先して行動していなかった結果だったと思い知 ることができました。何事も本気で取り組まなければ人はついてきません。自ら行動しなければ人は動いてく れません。まずはメンバー一人ひとりが本気で取り組み、何かを人に押し付けるのではなく、率先して行動し、一人ひとりの願望実現を下から支えられる組織にしてまいりましょ う。それがLOMの成長へ繋がり、地域に明るい変化をもたらすことでしょう。

 

<次世代育成>
私が子どものころには、当たり前のように部活動に入部し、集団での協調性や、目標達成 に向けて努力する姿勢など多くの事を学ぶ機会がありました。 文部科学省が令和2年9月に発表した、学校の働き方改革を踏まえた部活動改革により、 令和5年度から休日の部活動の段階的な地域移行を行ってきている中、働き方改革や、運動 部活動への加入率減少を踏まえ、今まで学校単位で行ってきた部活動が地域単位での活動となり、地域や地元コミュニティーが子どもを支える時代、つまり部活動が民営化される時代となってきております。部活動の民営化が不十分であれば子どもたちは充実した生活が送れません。その為ため、今後の教育において、地域や学校、行政との連携・協働が重要性を増すのは間違いありません。時代が大きく変化する今、スポーツや地域活動を通して、少しでも多くの子どもたちに喜びや達成感、悔しさを体験する機会を創出し、心身ともに健全に成長するよう、青少年の育 成を実施してまいりましょう。 また、各関係諸団体との連携や交流をより密なものとし、子どもたちが地域活動に積極的 に参加することができるよう、地域全体で子どもたちを育てられる環境を醸成していきましょう。そして地域を愛しながら、夢や希望を持つことができる場を創出していくことで、これからも、時代を担う子どもたちが郷土愛に満ちあふれる「ひと」づくりに繋げてまいり
ましょう。

 

<総務広報>
総務広報委員会は組織において欠かせない存在です。LOMの最高決議機関である総会、会議の設営、運営はもとより情報をより多くの方へ迅速に発信することが重要です。その発信により地域の魅力や、青年会議所の魅力ある事業を知ってもらう機会が創出されます。その上で、ホームページやSNSの発信において、一方的な情報発信では無く、情報を受け取る側が興味を持ち、楽しみ、共感ができるような、情報発信を心がけるのが望ましいと感じております。さらに、2025年度には一般社団法人 牛久青年会議所の40周年を迎える記念すべき年に向かい、より多くの地域の皆様に青年会議所活動を知っていただく広報活動を行い、 時代に即した発想で、メンバーがより一層楽しみながらも、規律を維持した広報活動を行っ てまいりましょう。

 

<40周年準備>
一般社団法人 牛久青年会議所は発足から38年が経ち2025年度に40周年を迎えます。先輩諸兄姉の皆様が想い描いてきた未来を私たちは創れているでしょうか。38年間の長い月日の中で先輩諸兄姉の皆様が築き上げてきた歴史と伝統をどのように次世代に繋げていくのかが重要な準備期間となります。 まずは、一般社団法人 牛久青年会議所が歩み続けてきた過去の事業について学び、そして、私たちも未来を描きながら後世に引き継ぐ事業を構築し、育てていく試みが必要です。これこそが38年間積み上げてきた歴史を知り、その先の未来へ繋ぐバトンだと考えます。今までの先輩諸兄姉が築き上げてきた伝統を引き継ぐ重要性をしっかりと理解したうえで、LOMの更なる成長に繋げてまいりましょう。また、40周年事業に向けて、牛久市の地域資源を活用し、地域市民の皆様が交流する機 会を提供することで、この牛久市にも「明るい豊かな社会」の実現に向け運動展開する一般 社団法人 牛久青年会議所が2025年度に40周年を迎えるということを強く発信し、 私たちの想いを、今後の45周年、50周年の未来を創るべく、メンバー一丸となって取り組んでまいりましょう。

 

<未来拡大>                                           2024年度、会員拡大は一般社団法人 牛久青年会議所として最重要事業と考えてお ります。一般社団法人 牛久青年会議所において会員減少の歯止めがかからず、2025年 度の40周年という節目を前に、このまま新入会員を増やさなければ期首会員20名を下 回るという危機的状況です。会員数が減少すれば会費収入が減り、事業縮小を招き、延いて は一般社団法人 牛久青年会議所の存続危機へと繋がります。この状況を脱却するべく会員拡大に挑む必要があります。 まずは、青年会議所メンバー一人ひとりがリーダー育成の大切さを学び、組織全体で率先して会員拡大活動に携わるような意識を持つことが今のLOMには必要不可欠です。青年会議所の魅力を自らの言動を持って伝えることが出来れば、必ず多くの同志を迎えられることでしょう。
また、日々の青年会議所運動においてわれわれが本気で楽しむということを忘れてはいけません。魅力溢れる事業を実施し、一般参加者に共感していただく事により青年会議所運動への理解や、興味を持っていただくことが重要です。そのためには、まずは自分たちの運 動に誇りを持ち、楽しみながら全員一丸となって青年会議所運動に取り組み、より強い絆を作り、素晴らしい組織にしてまいりましょう。

 

<事務局・財政局>                                  事務局・財政局は青年会議所の本質であり、組織の根幹を成す重要な部門です。2024年度は入会歴5年未満メンバーが数多く、そして若年層も在籍しております。青年会議所には厳格なルールがあり、様々な縛りの中で運営されている中、JC運動をしていく上で、コンプライアンスのチェックは重要な役割と考えます。その他、会議の設営、議事録の作成、スケジュールの管理、会計の管理、各種連絡など、これらの基本となる事柄にしっかりと取り組むことで、組織が円滑に機能します。事務的な作業だけではなく、組織の中核を担う事務局・財政局が誰よりも積極的に行動することで会の質向上を目指してまいりましょう。 また、青年会議所では、さまざまな対外事業が開催されます。それら対外事業へ参加する場を提供し、牛久青年会議所一丸となって2025年度に行われる40周年事業に向けた行動、そして自己の成長に繋げてまいりましょう。 本年度は多くのメンバーがご卒業されます。決して平坦ではないJC生活を全力で最後 まで走り抜けた同志は、一般社団法人 牛久青年会議所にとって大きな力となりました。ご 卒業されるメンバーに感謝の気持ちが伝わる卒業式を開催しましょう。

 

<アカデミーメンバー>
一般社団法人 牛久青年会議所において、先輩諸兄姉が今まで築き上げてきた歴史や、伝統行事もコロナ禍で中止や延期に見舞われ、毎年、アカデミーメンバーで行われていた、うしくかっぱ祭りのクリーンキーパーなど、昨年度は4年ぶりに開催されたいま、過去においての引継ぎ事項や、認識が希薄化されているのに加え、地域との連携が不十分な現状があります。アカデミーメンバーが主体となって行う事業において、いま一度、振り返り、学んだ上で、時代に合わせたかたちで統一化を図り、今後に繋がる事業を構築してまいりましょう。
そしてJCが市民に希望を与える存在であるということを強く発信してまいりましょう。

 

<卒業生メンバー>                  平均在籍年数が約4年となった今時代、卒業生は何を思うのでしょうか。経験年数が浅い中、不慣れのことばかりで事業構築のための議案書を何度も何度もやり直し、終わりが見えない苦しさや、JCが辛いときもたくさんあったのではないでしょうか。しかし、最後までやりきることができたは、苦楽を共にした仲間がいたからではないでしょうか。私は、その志を同じくする同志に支えられてきたからこそいまがあります。2024年度卒業生にて今後を担っていくメンバーへ「仲間の大切さ」を伝え、ひとりではできないこと、仲間とならできることを再認識していただくことで、仲間意識が深まり、青年会議所活動への理解やメンバーの活動意欲増進に繋がる事業を構築してまいりましょう。

 

<結びに>                                       私が、一般社団法人 牛久青年会議所に入会し尊敬する先輩ができ、かけがえのない仲間との出会い、入会しなければ到底得ることのできなかった気づきなど、様々な経験をさせていただきました。この経験や先輩たちから受けた恩をメンバーに伝え、いつまでも率先して 挑戦し続ける背中を魅せることが私の最大の責務だと考えます。38年間の歴史と伝統を継承しつつ、時代の変化に合わせた、これからの一般社団法人 牛久青年会議所を我々が責 任と自覚をもって創り上げていかなければなりません。そのためには、メンバー一人ひとりの力が必要です。失敗や恥じらいを恐れず自ら率先して行動していますか。仲間が困っていたら率先して声をかけていますか。自分や家族を大切にしていますか。自分の行動に誇りをもっていますか。メンバーと本気で語り合っていますか。人の話に耳を傾けていますか。仲間を信頼し役割を与えていますか。周りの人間に対し、感謝の心で向き合っていますか。私は、自分自身とメンバーに対して様々な問いかけをしたい。そしてその問いかけに対し、各々自分なりの答えを見つけ出してほしい。その答えが見つかった時、人は変われるのではないでしょうか。一般社団法人 牛久青年会議所メンバー一人ひとりが変われば、LOMが変わります。LOMが変われば地域が変わります。その変化は少しずつかもしれないけれど、間違いなく地域に明るい変化をもたらすことでしょう。